ドイツワイン用語集


こちらのページでは様々なドイツワインにまつわる用語をご紹介いたします。

 

初歩のドイツワイン用語集 | ブドウ品種 白 | ブドウ品種 赤

 

初歩のドイツワイン用語集


■ アイスヴァイン(アイスワイン):Eiswein
氷点下7℃以下の早朝、日の出以前に氷結したぶどうを収穫し、そのままプレスして造られる高級甘口デザートワイン。プレスの際水分より柔らかく凍った糖分が多く抽出されるため非常に糖度が高くなる。−7℃以下にならなければ、アイスワインとしての収穫ができず、製造されない年もあり、収穫量自体もかなり少ないため、希少価値が高い。


 

■ アウスレーゼ:Auslese
ドイツ格付けワイン(Prädikatswein:プレディカーツヴァイン、2007年3月30日までQualitätswein mit Prädikat:クヴァリテーツヴァイン ミット プレディカートと呼ばれた)の一つでシュペートレーゼの一つ上の格付。
完熟し、一部貴腐菌のついたブドウを収穫時厳選して選定して造られたワイン。各州それぞれのワイン法によりアウスレーゼワインと名乗ることのできる規定が決められている。
基準となるのは最低糖度とブドウの状態。Ausleseの表記のみのものは甘口Auslese の後ろにTrockenの表記があるものは辛口。
更にブドウの粒を選定され基準の最低糖度が高く一つ上の格付となるのが
ベーレンアウスレーゼ:Beerenauslese更にその上が高級デザートワインとして有名な貴腐ワイン
トロッケンベーレンアウスレーゼ:Trockenbeerenausleseとなる。この二つに関しては甘口のみとなる。

こちらをクリック→ヴェーレナー ゾンネンウーア リースリング アウスレーゼ



 

■ 辛口:Trocken
残糖量4g/L以下。もしくは残糖量9g/L以下で、残糖量と総酸量の差が2g/L以下が条件。
例:残糖量9g/L総酸量7g/Lはその差2g以内なので辛口。
残糖量10g/Lで総酸量8g/Lの場合は両成分の差が2gだが残糖量が規定の最大値9g/Lを上回るため中辛口。
残糖量9g/L総酸量6g/Lの場合残糖量が規制の最大値を下回り、両成分の差が2g以上なので中辛口

 

■ 中辛口:halbtrockenハルプトロッケン
残糖量が辛口の規定最大値を上回り12g/L以下、もしくは18g/L以下で総酸量と残糖量の差が10g/L以下が条件。
(例:残糖量5g/L総酸量2g/L =残糖量が4g/Lを越え両成分の差が2g/L以上なので中辛口
残糖量12g/L総酸量2g/L =残糖量が辛口の規定量を越え、中辛口の規定最大値以下のため中辛口。
残糖量15g/L総酸量10g/L =残糖量が中辛口の規定最大値を越えるが18g/L以下で総酸量との差が10g/L以下のため中辛口。
残糖量15g/L総酸量4g/L=残糖量が中辛口の規定最大値を越え,18g/L以下だが総酸量との差が10g/L以上なので中甘口。)

 

■ 中甘口:Lieblich リープリッヒ
残糖量が中辛口の規定最大値を上回り45g/L以下のワイン。

 

■ 甘口:Süßズース
ドイツではスティルワイン45g/L、ゼクト(スパークリングワイン)50g/L以上の残糖量。

※ヨーロッパ法により2009年8月1日より 上記の味覚表記の使用に関して1g/Lの許容値を認めています。

 

■ アロマ:Aroma
三っつに分けられるプレス後のワインの香り。
第一アロマ:Primäraroma (Sortenaroma)ぶどう本来の芳香
第二アロマ:Sekundäraroma (Gärungsaroma) 発酵・熟成段階で発生する芳香、酵母や乳酸、樽熟成の際の樽に 由来する。一部は発酵行程で再び失われる。
第三アロマ:Tertiäraroma (Reifungsaroma) 瓶内で熟成、老化に伴い発生するアロマ。酸素、酸、アルコールの複合作用による。ブーケと同義。

 

■ ヴァイスヘルプスト:Weißherbst
単一品種の赤ワインぶどうで作られる淡い赤色を帯びたロゼワインの事。最低95%のモスト(まだ発酵していないブドウジュース)と最大5%までの同一品種の赤ワインを加えて製造する事が許されている。

 

■ エクストラクト:Extrakt
ワインのボデイー(こく、重さ、深み)に関わる約8,000種類の物質。残糖と不揮発性酸(リンゴ酸、ワイン酸、乳酸等)が主な成分。さらには、フェノール、タンパク質、ミネラル、微量元素とメタノール,グリセリンなどのアルコールも含む。

 

■ エクスレ度:Oechsle
収穫時のぶどうの糖度。(ドイツ語)格付けワインの主な基準となる。

 

■ エチケット:Etikett
ワインのラベル。ワインの様々な情報を読み取る事ができる。

 

■ カビネット:Kabinett
ドイツ格付けワイン(Prädikatswein:プレディカーツヴァイン2007年3月30日までQualitätswein mit Prädikat:クヴァリテーツヴァイン ミット プレディカートと呼ばれた)の格付けの一つ。格付けワインのなかでは一番下に位置するが,格付けの基準が各ワイン栽培地方において、ぶどう品種毎に定められた糖度及び規定の最低アルコール量(7%=56g/L)の達成に由来するため、必ずしも品質が上級の格付けワインよりも劣る訳ではない。補糖等による人工的なアルコールの増減は認められておらず、成分の公的検査、味覚検査に於いて基準をクリアした物のみが認可番号を与えられる。基本的に他の上級格付けワインに比べ手頃な価格だが、エレガントな辛口、半辛口の物が多く料理と共に楽しめると同時にそれのみで楽しむ事も出来、多様な場面にあわせられるワインとしては非常に優れている。

 

■ クラシック:Classic
ドイツ国内で2000年より使用されている格付けの名称。各ワイン栽培地方で伝統的かつ典型的な品種を用いて製造される上質辛口ワイン。使用される事を認められたぶどう品種はワイン栽培地ごとに数、(2−9種類)種類共に異なるが、ほぼ全てのの栽培地でリースリング、ヴァイスブルグンダーそしてシュペートブルグンダーが認められている。ラベル上に年代と栽培地方名の明記は必須であるが、詳細なぶどう畑や地域名の記載を認められていない。ワインはハーモニー豊かな辛口で力強く、芳醇なアロマを要求される。アルコールは12%以上、モーゼルでは11、5%以上でなければならない 残糖量は酸の2倍までか15g/Lまでが認められている。

 

■ 貴腐ワイン:Trockenbeerenauslese
通常より大幅に収穫時期を送らせる事によって、ボトリティスと呼ばれるかびの一種がぶどうに付着し、表皮に細かい孔をつくり、水分のぬけた
干しぶどう状になったぶどうより製造される、高級甘口デザートワイン。
気候条件が適した年でなければ貴腐ワインの基準に達する事は難しく、製造するためには、一部の畑を特別に手入れしなければならず、ワイナリーとしてはある程度のリスクを覚悟しなければいけない。

アイスワインより独特の香りと味わいを持ち、世界中のワイン愛好家より高い評価を受けている。

 

■ キュヴェー:cuvée
2種類以上のぶどう品種から造られたモストもしくはワインのミックス。赤ワインと白ワインのミックスはできない。

 

■ シャウムヴァイン:Schaumwein(ドイツ語)シャンパン、クレマン、ゼクト
カヴァ、スプマンテ等、規定量の二酸化炭素(広義においての炭酸)を含むスパークリングワインのドイツ語での総称。このドイツ語の概念は1827年ヴィルヘルム ハウフ(Wilhelm Hauff)の小説”月の男”(Der Mann im Mond)の中で初めて使用され、1876年に初めて辞書の中に登場する。EUで規定された、大まかに3種類のカテゴリーがある。(詳細な分類だと5種類)ドイツにおける日常用語としてはゼクトと呼ばれる事が一般的。

シャウムヴァインミットツーゲゼッツターコーレンゾイレ:Scaumwein mit zugesetster Kohlensäure:完全、もしくは部分的に炭酸(kohlensäure)を添加したテーブルワイン用のぶどうもしくはモスト(ブドウジュース)及びテーブルワインか品質ワインもしくは他の地域のランドワインから製造され、20℃の気温の元、3バールの炭酸ガス圧。通常のシャウムヴァインは二酸化炭素(広義においての炭酸)が二次発酵によってのみ得られるスパークリングワイン。3バールの炭酸ガス圧。

 

■ クヴァリテーツシャウムヴァイン:Qualitäts-Schaumwein:テーブルワイン用のぶどうもしくはモスト(ブドウジュース)及びテーブルワインか品質ワインもしくは他の地域のランドワインから製造され、3、5バール以上の炭酸ガス圧と9,5%以上のアルコールを含有し、タンク内で最低6ヶ月瓶内で最低9ヶ月以上一次発酵、撹拌器付きタンク内で60日、撹拌器無しのタンク内で90日、瓶内で90日以上二次発酵(伝統的瓶内発酵の表記の使用のためには瓶内で9ヶ月)された製品。

 

■ クヴァリテーツシャウムヴァインベーアー:Qualitäts-Schaumwein b.A
クヴァリテーツシャウムヴァインの規定を満たしさらに、製造される地域内で規定されるモストゲヴィヒト(発酵前のブドウジュースの糖量。後のアルコール量を左右する。)の規定値をクリアしていなければならない。3,5バール以上の炭酸ガス圧。

高品質のシャウムヴィンの定義としては、繊細かつバランスのとれた
炭酸の粒が長時間グラスの中で保たれることが条件となる。

 

■ シュール・リー:sur lie
アルコール発酵後酵母を取り除かず、酵母の風味、芳香を浸透させる製法。浸透させたい風味により、様々な種類 の酵母が使用される。ワインのタイプにより数ヶ月間からさらに長い期間行われる。

 

■ セパージュ ノーブレ:Cépages nobles
高貴ぶどう品種。この品種から作られるワインが全て高級ワインと言うことではないが、多くが上質ワインとなる。評論家により様々であるが、基本的に世界中で広く栽培され、様々な気候、栽培方法、製造法の元高い品質のぶどうおよびワインが生産されている事が重要な基準になる。赤ワイン品種カベルネソービニヨン、メルロ、ネッビオーロ、ピノ・ノアール、シラー。白ワイン品種シャルドネ、シェネ・ブラン、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランが代表的だが、ワイン評論家ロバートパーカーの見解ではグルナッシュ・ノアール、マルベック、テンプラニーリョが加えられる。

 

■ ゼクト:Sekt
クヴァリテーツシャウムワイン以上の品質を持つスパークリングワインの
ドイツでの呼称。ドイツにおける日常会話では、品質に限らずほぼ全てのスパークリングワインをゼクトと呼ぶ。
→シャウムヴァイン

 

■ バリック:Barrique
ワイン熟成に使う225Lのオークより製造された木樽。通常使われる木樽よりかなり小型で、通常の木樽による熟成よりも豊なオーク香とタンニン、樽の内側を焼き付けるトースティングの度合いにもよるが、カラメル、コーヒー、トーストの香りを与える。通常一度の使用で約85%樽の芳香が失われるため、2〜3回の使用が限界である。
高級ワインにに多く使用され、フランスではバリックによる熟成は200年以上も前より行われている。ほとんどが赤ワインの熟成に使われるが、シャルドネ等白ワインで使用される事もある。赤ワインの場合は大抵、通常の樽で発酵、酸をまろやかにする行程を経た後、バリックに移されるが、白ワインは発酵からバリックで行う事が多い。

 

■ 中辛口:Halbtrocken
残糖量が辛口で規定されている最大値を上回り、12g/Lを越えないもしくは18g/Lを越えず総酸量との差が10g/L以下である事が条件。
例:残糖量12g/L。酸の量に関わらず中辛口と認められる。

残糖量18g/L総酸量7g/L。両成分の差が10g/L以上なので中辛口とは認められない(リーブリッヒ:半甘口)

残糖量18g/L総酸量8g/L。残糖量が規制の最大値で両成分の差が10g/L以下なので中辛口と認められる。

 

■ ブーケ:Bouquet
19世紀初頭より使用される表現法。ぶどう由来でない瓶内熟成で得られる熟成香を指す。第三アロマと同義。

 

■ パールヴァイン:Perlwein
1ー2,5バールの炭酸ガス圧の炭酸、7%以上のアルコールを含有し、クヴァリテーツヴァイン(品質ワイン)もしくはワインにより製造される製品。人工的に炭酸を注入して製造する場合は、ラベルに明記する事が義務づけられている。
ボディー:
ワインのこく、重さ、深み。エクストラクトの量に由来。

 

■ ロゼ:Roséwein
赤ワインぶどうを白ワインの製法、もしくはぶどうを破砕した後プレスせず、12時間から48時間以内にぶどう圧搾汁が深い赤 色を帯び発酵する前に抽出,もしくは滴下したもののみを使用する製造法で造られた淡い赤色のワイン。ドイツでは専門的な分野では単一品種から造られるヴァイスヘルプストと差別化され、複数の品種から造られたものを指す。格付けワインに使用できない。

 

ブドウ品種 白


■ Riesling:リースリング
ドイツを代表するぶどう品種。ドイツ国内で最も広い栽培面積約23,000haを誇り、これは世界中で栽培されるリースリングの総栽培面積50,000haの約43%にあたり世界一。最も特徴的なのは豊かな酸で、
ぶどうの熟成度により収穫時点での含有量9−15g/Lと変化するが一様に高く、リースリング特有のフルーティーな風味の根源であり品質に大きく関わっている。


リースリングワインは基本的に酸、ボディー、エクストラクトの調和がとれ、適度なアルコール量を持つ。
栽培地や畑のキャラクターを強く表現する性質があり、若いワインは
グレープフルーツ、レモン、ライム、リンゴ、パッションフルーツなどのフルーティーで多様なアロマが特徴的で、熟成が進むごとに柔らかなフルーツのアロマがミネラルや土の風味を和らげ、あんず、桃さらにはバラのようなブーケを持つ。長期熟成された高級リースリングワインはアーモンドや灯油を思わせる熟成香を持ち、ワイン愛好家達に愛されている。豊かな酸のため長期の保存に耐えるワインが多いのも特徴。格付けワインに至っては20年から40年もしくはそれ以上保存され、楽しむ事のできる物もある。広い範囲の様々な料理に合い、魚介のサラダや焼き魚、肉料理にも合い、とりわけ脂の多い料理では豊かな酸がしつこさを洗い流し、料理を引き立てる最高のパートナーとなる。

 

■ Müler-Thurgau:ミュラートゥルガウ
ドイツ国内での栽培面積13,720haはリースリングに次いで二位。1995年までは一位。
スイスのトゥルガウからドイツへ渡ったヘルマン ミュラー教授によってガイゼンハイムで品種開発され、教授がスイス国営ワイン・果樹栽培研究教育機関の所長として招かれた際、ガイゼンハイムから持ち込んだ150の品種のうちの一つとして品種番号58番であったミュラー・トゥルガウが特に優れた品種として、当時管理担当者であったブドウ栽培技術者シェレンベルグによりその価値を見出される。当初リースリングとジルヴァーナーの交配種と見られていたが、早くよりジルヴァーナーが交配パートナーで無い事は解析され、様々な研究者により様々な解析結果がもたらされており長年にわたり確定にはいたっていなかったが、近年リースリングとマデレーヌ・ロイヤルとの交配種であることが解明された。

ワインは酸が控えめでまろやか、繊細で花の香りの様な芳醇なマスカットのアロマを持つ。
あまり長期保存には向かず、フレッシュな早飲みの若いワインに適している。瓶内で炭酸が自然発生したワインは特にフレッシュで生き生きとした味わいとなり、通常より長期に若さを保つ。
野菜のグリルや卵料理スモークサーモンなどの魚料理と相性が良い。

 

■ Silvaner:ジルヴァーナー
ドイツ国内での栽培面積5240haで三位。リースリング、ミュラートゥルガウと並び白ワイン品種としては最も重要な三品種の一つ。
ラインヘッセン地方に特に広く栽培されており、同地方で最も代表的な白ワイン品種。酸は少なく3−4g/L。

水分の多い砂礫や砂利土壌ではかなりフルーティーな、粘土質などを多く含む重い土壌では力強いどっしりとしたワインとなる。
新鮮な干し草やミント共にほのかに青リンゴ、セイヨウスグリなどのフルーツのアロマを持つ。バランスのとれた軽い飲み口はチーズから魚、肉に至るまでかなり広範囲な料理と相性が良い。

 

■ Grauer Burgunder: グラウアー・ブルグンダー
フランス語でPinot gris(ピノ・グリ)イタリア語でPinot Grigio(ピノ・グリジョ)ブルグンダー種(ピノ)の一つ。フランスではアルザス、ブルゴーニュ、シャンパーニュなどで主に栽培されている。
由来はブルゴーニュと推測され、かなり早期にスイスに渡っている。
ハンガリーへは神聖ローマ皇帝カール四世(在位1347−1378)によってもたらされたとされる。ドイツでは1711年商人ヨハン ルーランドによって南ドイツのシュベイヤー(Speyer)で、
当時荒れ放題であったワイン畑を開墾、栽培され新たに流通されることとなる。彼の名前から別名ルーレンダーとしても広く知られている。

ワインはエクストラクトが豊富で力強く、軽やかでフルーティーなリンゴの風味を持つが酸は少なめでおよそ5−6g/L 特にアウスレーゼ(Auslese)ベーレンアウスレーゼ(Beerenauslese)貴腐ワイン(Trockenbeerenauslese)アイスワイン(Eiswein)などの上級格付けワインは世界的にも定評があり、リースリングやジルヴァーナにも匹敵する品質を誇る。エレガントで爽やかな仕上がりのワインは、牡蠣やシャケなどの魚料理さらには様々な肉料理に、上級格付けワインはかなり重い肉料理、くせのある猟獣の肉、チーズなどにも適しておりかなり幅広い料理と相性が良い。

 

■ Weißer Burgunder:ヴァイサー・ブルグンダー
フランス語でPinot blanc(ピノ・ブラン)イタリア語でPinot bianco(ピノ・ビアンコ)ドイツ国内では主ににバーデン、ラインヘッセン、ファルツで多く栽培されている。グラウアーブルグンダーの変種。酸はジルバーナーより若干少ない程度。

多くのワインが基本的に控え目な柑橘系の果物と花の様なアロマとブーケを持ち、エレガントであっさりフルーティーな味わいである。辛口のワイン、ゼクト(スパークリングワイン)に多く用いられる。
時間を選ばずあらゆる機会に飲めるブルグンダー種の特性をもち、
甘口の上級格付けワインはブルーチーズ、トリュフ、魚の薫製、甲殻類や牛肉のわさびソースなどと相性が良い。

霜害に強いため、ここ数十年でかなり広まった新しい交配種。1964年に5haであった栽培面積が1992年には7,826haにまで達したが2008年には再び4,041haにまで減少している。急激な栽培面積の減少の背景には赤ワインのブームと、伝統的な白ワインぶどう品種栽培への回帰が背景にある

酸は8-12g/L程度で、ワインはフレッシュ、芳醇、フルーティーでリースリングに似た上品なブーケを持ち、わずかにマスカットの風味を持つ。

 

■ Bacchus:バッカス(バックス)
主にファルツ、ラインヘッセン、ナーエ、フランケン、ミッテルライン、モーゼルで栽培。その他ではあまりリースリングに適さない地域で栽培する事ができるため、北部のワイン栽培地で広く栽培されている。品種名の由来は、ローマ神話のワイン神バックスでギリシャ神話におけるデュオニュソースと同義。

ワインは、糖度が高く酸が豊富な場合若干リースリングに似た風味を持ち、花と控えめなマスカットの芳香を持つ。

 

■ Scheurebe:ショイレーベ
ドイツの新品種ではミュラートゥルガウに次いで2番目に古い品種。
ドイツ国内、とりわけラインラント・ファルツ州でこの品種を栽培しない高品質ワイン製造をするワイナリーはほとんど無い。
リースリングとジルヴァーナーの交配種の一種と信じられていたが2012年のDNA解析によりジルヴァーナーでは無くブケットレーベ(現在ではほとんど見られない品種)がパートナー交配品種と確認される。品種名の由来は品種開発者ゲオルグ ショイによる。
酸量はかなり高く、収穫時期を遅らせぶどうの熟成をすすめる事により、畑で酸量の減少を待つ。

ワインは繊細でわずかにマスカット香のあるリースリング風ブーケを持つ。リースリング風の酸は高貴で、調和がとれ芳香豊かなボディーのあるワインを造り出す。熟成ワインは芳醇な酸を持ちつつ、南国のフルーツと黒すぐりを思わせる品種特有の力強いブーケを持ち、主にベーレンアウスレーゼ等の高級格付けワインとなる。
リースリング同様瓶の中で長期間フレッシュに保たれ、保存がきく。
料理では魚、鳥、ラム肉と相性が良く、高級甘口ワインはテリーヌやケーキ、甘いデザートとも合う。

 

■ Chardney:シャルドネ
世界最高品種の一つに数えられる品種。世界中で栽培され(120,000ha以上)地域により様々なキャラクターを持つ。高級ワインの多くはフランスで造られ、最も有名なのがシャブリである。西南アジアが原産とされワイン文化の広がりと共にフランスへ渡り、ブルゴーニュをを重要な栽培拠点とした。ドイツでは1991年より作付けが認められている。
ピノ・ブラン(ヴァイスブルグンダー)との類似性により長く同属種であるとみられていたが、DNA解析によりヴァイサーホイニシュとピノの自然交配種であると判明し、その事が証明された。

ワインは、シャブリで特徴的な心地よい酸味に洋梨や未完熟リンゴのフレッシュな果実味が代表的だが、高級ワインはバリックにより熟成され、オークの芳香、渋みを持つものも多く、さらには世界中で栽培されているため多種多様である。
酸と品種の特性を引き出すために、ほとんどのものが辛口ワインとして醸造される。
食事には最高のパートナーであり、特に生クリームベースのソースと合わせた魚料理、貝、仔牛や豚のステーキ、鳥料理さらには香りの強いチーズなどとも相性が良い。

 

■ Gutedel:グートエーデル(シャスラ)
世界最古の栽培ぶどう品種とされ、起源とされる種は紀元前6000年にヨルダン渓谷で栽培されていたと推測されており、ルクソールの壁画により5000年前にはエジプトで栽培されていたとされ、さらには海を渡ったフェニキア人によりギリシャ、ローマへと広まったとみられる。ドイツへはまず1607年ヴュルテンベルグとフランケンに入ってくる。

酸はあまり多くなく5−6g/Lワインは軽く、口当たりが良くマイルドでミュラートゥルガウに似た味わいである。醸造法の違いにより様々な顔を持つが、早飲みの若いワインに適しており多様な食事との相性が良く、とりわけ軽めの料理、魚の蒸し物等との相性が良い。

 

■ Grüner Veltliner:グリューナーヴェルトリーナ
ワインは心地よいブーケを持ち、エクストラクトはあまり多くなく、フレッシュで爽やかでスパイシー、程よい酸を持つ。長期保存にも向いており
ドイツにおいては高品質なぶどう品種の一つとして数えられている。オーストリアでは特に愛されており、全ぶどう品種の3分の1(約20,000ha)が栽培されており、様々な品質のワインが提供されている。

魚料理やサラダをはじめ、多くの料理と相性が良い。

 

■ Gewürztraminer :ゲヴュルツトラミーナー
アルゼンチン、オーストラリア、アメリカ、南アフリカ、ニュージーランド等、世界中で広く栽培されており、ヨーロッパではアルザスや南チロル等。
白ワイン品種でありながらうっすらと赤い果皮を持ち、糖度が高く酸は若干控えめ.

ワインはバラの花、南国の果物やドライフルーツのアロマを持つ。テリーヌやチーズ、様々なサラダに合い、高い糖度を持つ高級甘口ワインはアペリティフとしてデザートとも相性が良い。

 

■ Gewürztraminer :ゲヴュルツトラミーナー
アルゼンチン、オーストラリア、アメリカ、南アフリカ、ニュージーランド等、世界中で広く栽培されており、ヨーロッパではアルザスや南チロル等。
白ワイン品種でありながらうっすらと赤い果皮を持ち、糖度が高く酸は若干控えめ.

ワインはバラの花、南国の果物やドライフルーツのアロマを持つ。テリーヌやチーズ、様々なサラダに合い、高い糖度を持つ高級甘口ワインはアペリティフとしてデザートとも相性が良い。

 

■ Morio Muskat:モリオ・ムスカート
ミュラートゥルガウ、ショイレーベと並んで急速に広まった新品種の一つ。過去には常に安定した収穫量があり、芳醇なブーケを持つワインが生産できるため、小売店からの人気も高く、需要が高かった。以前からしっかりした味わいを持ち、アロマの豊かなワインを求める愛好家は多いのだが、現在のところ需要は減少している。
品種開発者の一人であるペーター・モリオの交配記録によるとジルバーナーとヴァイスブルグンダーの交配種とされていたが、2012年のDNA解析によりジルバーナーとムスカテラーの交配種であると確認される。

完熟で品質の良いぶどうからはとても豊かでボディーがあり、力強いマスカットのブーケを持つワインが造られる。とりわけマイルドでフルーティーなゼクトの生産に適している。

 

■ Sauvignon Blanc:ソーヴィニヨン・ブラン
紀元前280年、ローマ皇帝プロブスによりブドウ栽培が解禁されると、フランスのロアール渓谷で栽培が始まり各地へと広まっていった。
その事から原産地はボルドー地方であると推測されている。
フランス産のワイン用ぶどう品種とされるソーヴィニヨン・ブランは、実はヨーロッパ産とも呼べる品種で大西洋岸がらスロヴァニアまでヨーロッパ全土で栽培されている。
白ワイン品種ではシャルドネ、シェネ・ブラン、リースリング、 赤ワイン品種ではカベルネソービニヨン、メルロー、ネッビオーロ、ピノ・ノアール、シラー、と並び高貴なぶどう品種:Cépages nobles(セパージュ ノーブレ)の一つとして数えられる。
セミヨン種とのキュヴェーとして造られる、貴腐ワインであるソーテルヌワインが有名。
近年ドイツでの注目度も急激に高くなっており、ドイツ国内では主にファルツ、ラインヘッセン、バーデンでの栽培面積割合が高く全体の約90%を占める。

ワインは多様なアロマを持ち、とりわけ早い時期に収穫されたぶどうからは一般的にグリーンパプリカ、さやえんどう、アスパラガスなど、草や香草を思わせるアロマを強く感じる事ができる。これはメトキシピラジンというアロマ成分を多く含むからである。完熟のぶどうからは前述のスパイスの効いたアロマと共にグレープフルーツ、マラクーヤ、黒すぐり、セイヨウスグリなどのフルーティーなアロマが強く現れる(硫黄を含むアロマ:チオール(メルカプタン)のため)
卓越した芳香
ソーテルヌワインの様な甘口ワインが有名ではあるが、辛口ワインにももちろん適しており、少々廉価なワインであっても上品で豊かなアロマと味わいを楽しむ事ができる。
そのアロマの特徴から野菜料理に合い、
魚介料理やクリーム煮、クリームソースのパスタ、鶏肉料理とも相性が良い。

※セパージュノーブレにあたる品種は評論家等によっても様々で上に述べた物は誰もが認める代表的な物です。 詳しくは初歩のドイツワイン用語をご参照ください。

 

ブドウ品種 赤


■ Spätburgunder:シュペートブルグンダー
フランス語でPinot noir(ピノ・ノワール)イタリア語でPino nero(ピノ・ネロ)ドイツを代表する赤ワイン品種。人類史上最も古い栽培ぶどう品種の一つ。ドイツではおもにアール、バーデン、ファルツ、ラインヘッセン、ヴュルテンブルグで栽培され、総栽培面積11,800ha
は赤ワイン品種で最大。十分なアルコール量を得るため、収穫時期は遅め。そのため、実の腐敗をできるだけ避けるため、早期に適量の葉の間引き(主に風通しを良くするため)が重要になる。


ワインは、柔らかく深みがあり繊細なアーモンド、さらには木いちごを思わせるアロマがあり、ふくよか。ドイツで生産される赤ワインは
タンニンは控えめな傾向がある。バリックに適しており、その多くは高級ワインとして認められる。高品質なシュペートブルグンダーワインは、バリック内で暖かななオークの香り、とりわけバニラの香りにより繊細さ、エレガンス、豊かさを引き出される。
脂の乗った肉料理や野生動物の猟師料理等には、理想的なパートナー
となる。

 

■ Dornfelder:ドルンフェルダー
新交配種。1955年国立教育研究施設ヴァインスベルグの農学士・ブドウ栽培学者へロルド アウグストにより交配され、1979年品種保護を認定される。品種名は同施設の創設者Immanuel A.L. Dornfeld(イマヌエル ドルンフェルド)に由来する。2012年のDNA解析によりHelfensteiner(ヘルフェンシュタイナー) とHeroldrebe(ヘロルドレーベ)の間の交配種であると公式に確定される。

主にテーブルワイン用に使用される事が多いが、スミミザクラ、木いちご、アーモンドなど多様なアロマを持ち、最も特徴的な深い赤色と豊かなタンニンのため、高級赤ワインに類似した性質を持つ事から、生産者の人気を集め、その栽培面積を急激に増やすことになる。ドイツ国内栽培面積8,000haは赤ワイン品種で2位。キュヴェーワインを製造する際、色彩を深くするために使用される。

こくがあり香ばしいソースと合わせた肉料理、薫製ハム、エメンターラーなどの硬質のチーズに良く合う。

 

■ Portugieser:ポルトギーザー
起源はおそらくポルトガルかスペインとされ、オーストリアに渡り
そこよりヨーロッパの中心へと広まる。ドイツへはJohann Philipp Bronner(ヨハン・フィリップ・ブロンナー)によって広められる。土壌によるが、収穫量が非常に高く平均14,000ー20,000l/haであるため品質向上と市場流通のため収穫量を抑える必要性がある。

ワインは、繊細でフルーティー、マイルド、控えめなタンニンで赤すぐりと熟したラズベリー思わせる味わい。健康で完熟のぶどうからは
明確に深い色彩、エクストラクトの含有量も高く、フルーティーで品種の特徴を色濃く現したワインとなる。
鶏肉、仔牛、ローストビーフ、ハム等の肉料理、チーズ、とりわけ軟質のチーズ(カマンベール、ゴルゴンゾーラ等)が合う。

 

■ Regent:レゲント
新交配品種。ぶどうは早熟で霜害に強い。300g/Lとかなり高いアントシアニンを含有しており、ワインは深い赤色で色濃く、タンニンが強調されている。ワインに深い色を与えるため、キュヴェーとして使用される事が度々ある。

 

■ Merlot:メルロー
ボルドーにおいて、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランに次ぐ第三の重要品種。世界で190,000haの栽培面積を持ち、最大の栽培国フランスで117,200haで、ドイツでは約450haカベルネ・フラン同様カベルネ・ソーヴィニヨンのキュヴェーパートナーとして用いられ、ワインにタンニンや酸を抑えたマイルドさを与える。
メルロー単一のワインは、フルーティーでボディー、こくがありマイルド、繊細ないちご系のアロマおよびブーケを持ち深い赤色。
カベルネ・ソーヴィニヨンとは反対に早飲みで、あまり長期保存には向かない。
カベルネ・ソーヴィニヨンとのキュヴェーワインは様々なステーキに加え、牛肉、豚肉、ラム肉さらには鹿肉などに味の濃いソースを会わせた物や、香ばしいチーズ等にも良く合う。

 

■ Cabernet Sauvignonäカベルネ・ソーヴィニヨン
おそらく世界で最も有名な赤ワインぶどう品種。名高いフランスのワイン産地ボルドーにおいて、最も高貴なぶどう品種とされる。
文書により、1635年既にフランスに存在していた事が確認されており、 18世紀終盤になり、ボルドーでの栽培量が急増する。乏しい土地でも問題なく育つが、肥沃な粘土質の土壌が地中深くまで及ぶ畑がより適しているとされる。ただ、メドックの様な砂利や砂質の乏しい土地でも、素晴らしいぶどうが栽培されているため、特に土壌を選ばないと言える。
1997年のDNA解析によりソーヴィニヨンブラン(白)とカベルネフラン(赤)の交配種の一種である事が解析される。

小粒で固い表皮を持つぶどうは晩熟で種子を多く持つため、ポリフェノール(色素、タンニン)が多く、ワインとしての飲み頃に至るまでは比較的長期間瓶内での熟成期間を要する。
特徴的なカシスの果実味とグリーンパプリカのアロマを基本的に強く持ち、マイルドなぶどう品種とのキュヴェーでは適度な熟成期間を経て、数種の花、タバコ、杉などのアロマを持つようになる。味覚的には熟成が進むにつれ、緑胡椒、ミント,チョウジ等からユーカリ属の植物を経て木いちご、プラムなどに達する。

食事は、脂の乗った牛肉のステーキに味の濃いソースを合わせたものが特に良くあうが、肉料理全般に適している。

 

■ Cabernet Franc:カベルネ・フラン
世界で最も有名な赤ワイン品種の一つ。柔らかい味わいで優しいタンニンを持つため、カベルネ・ソーヴィニヨンのキュヴェーパートナーとして重要かつ、多くの場合不可欠な品種で、カベルネ・ソーヴィニヨンの弟などと呼ばれる事もある。
ドイツでの栽培面積はまだごくわずかで、最大の栽培面積を持つのはフランスで45,000haである。

キュヴェー品種としてカベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニヨンに類似したアロマおよび構造をワインに与える。
カベルネ・フラン単一としては早熟で柔らかく、タンニンは控えめでフルーティーなワインとなり、バランスのとれた木いちご、カシス、ラズベリー、コケモモ、すみれのアロマを持つ。

 

■ Syrah:シラー
現在も世界各地で栽培されるワイン用ぶどう品種として、最古のぶどう品種の内の一つ。古いペルシャの街Shirazと名前が類似しているため、おそらくイランが原産とされている。1224年、十字軍の遠征の際、騎士達により、Shirazからエルミタージュへ持ち込まれたとされている。
その他いくつかの伝承では3世紀に既にフランスで存在していた事や、6世紀にギリシャよりフランスに持ち込まれたともされている。

ワインは、スパイシーで力強くタンニンの豊富な味わいと並び、木いちご、コケモモ、カシスなどのアロマが特徴的。